成分情報は、製品を部品・材料・物質という階層に分解し、それぞれの重量と含有量を積み上げて表した情報です。英語では composition information と呼ばれます。chemSHERPAではAI(成形品用)とCI(化学品用)の両方がこの情報を持ちます。
構造は入れ子です。製品の下に部品、部品の下に材料、材料の下に物質が並びます。上の階層の重量は、下の階層の合計と一致していなければなりません。
階層のイメージ
| 階層 | 入れるもの | 主な入力項目 |
|---|---|---|
| 部品 | 構成する部品 | 品名、質量 |
| 材料 | 部品を構成する材料 | 材質区分、質量 |
| 物質 | 材料に含まれる物質 | CAS RN、含有量、用途 |
どこで出てくるか
ツールでデータを作るとき、最初に手を動かすのがこの画面です。「項目が多い」「専門用語が並ぶ」という声が集中するのもここです。自社が組立をしている場合は、仕入先から受け取った .shai ファイルを取り込むと、その成分情報がそのまま自社データの下の階層に入ります。
実務上の注意
一つ目は質量の不整合です。部品の質量と材料の質量合計が合わないと、ツールがエラーを返します。実測値と図面値を混ぜると起きやすい誤りです。
二つ目は粒度です。部品をひとかたまりで入れてしまうと、均質材料ごとの判断ができません。めっき、塗膜、母材は分けて入れます。薄いから省く、という運用は差戻しの原因になります。
三つ目は非開示の扱いです。組成を出せないと仕入先が言うことがあります。その場合でも、規制対象物質の含有有無という形であれば答えられる場合があります。交渉の順序は返ってこない調査依頼の督促テンプレート3段階にあります。
成分情報を根拠に作るのが遵法判断情報です。対象となる物質の範囲は管理対象物質リストはどこを見ればいいのかにあります。検出限界以下の扱いは検出限界以下なら「0」と書いていいのかで扱っています。
全部の物質を書く必要がありますか
すべての含有物質を書く必要はありません。管理対象物質リストに載っている物質と、それを判断するために必要な情報が対象です。リストはLR01からLR08の法規制群とIC01・IC02の業界要求群で構成され、約8,000物質が収載されています(Ver.2.13.00)。
仕入先が組成を教えてくれません
まず何が出せないのかを分けてください。配合比が営業秘密でも、規制対象物質の非含有であれば回答できることがあります。それも難しい場合は、分析で代替するか、調達先の変更を検討する順になります。