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サプライヤー対応

返ってこない調査依頼の督促テンプレート3段階

督促が効かないのは文面が弱いからではありません。回答しても上流の売上にはならない、という構造があります。その前提で文面を組み替えます。

送った。返ってこない。もう一度送った。やはり返ってこない。期限が来る。納入先からは進捗を聞かれる。

この状態で必要なのは、強い言葉ではありません。相手が動ける材料を、段階を追って足していくことです。以下に、初回依頼・1週間後のリマインド・期限後の最終確認の3段階を、日本語・英語・中国語の全文で置きます。コピーして宛先と品番を差し替えれば、そのまま使えます。

なぜ返ってこないのか

文面を作る前に、相手の側に立ちます。返信が来ない理由は、だいたい次の四つに収まります。

1. 回答しても売上にならない

これが最大の理由です。含有化学物質の調査回答は、上流にとって工数だけが発生し、売上は一円も増えません。断っても取引がすぐ切れるわけではない。優先順位が下がるのは自然なことです。

この領域の公開フォーラムには、上流側のこういう声があります。

フォーマットが増える不利益の方が多いから御免こうむる!

依頼する側からすると冷たく聞こえますが、言っていることは正確です。顧客ごとに違う様式が10社分来れば、10通りの作業が発生します。そのうえ様式は毎年変わる。作業だけが増える構造になっています。

つまり督促文の役割は、相手を急かすことではなく、相手の作業量を下げることです。何を、どの粒度で、どこに書けばよいのかを、こちらが決めて渡す。これができているかどうかで返信率が変わります。

2. 依頼元ごとに様式が違う

同じ情報を求めているのに、A社は独自Excel、B社はchemSHERPA、C社はPDFの押印付き証明書、という状態が普通にあります。相手は毎回ゼロから読み直すことになります。

対策は、様式を減らすことではなく(それは自社では決められない)、様式の中で「どこを埋めれば終わりか」を明示することです。空欄が30あるシートを渡して「ご記入ください」と書くのと、「5番と12番と18番だけご記入ください、他は弊社で埋めました」と書くのとでは、返信までの日数が変わります。

3. 担当者が不在、あるいは不明

営業窓口に送っても、化学物質の情報を持っているのは技術や品質保証です。営業の受信箱で止まります。退職・異動で宛先が死んでいることもあります。

一度目の依頼で返信がない場合、二度目は宛先を変えるか、宛先を増やすのが有効です。同じ人に同じ文面を三回送るのは、最も成果が出ない督促です。

4. そもそも成分を知らない

相手も、そのさらに上流から回答をもらえていない。商社であれば、製造元に聞かないと分からない。これは相手の怠慢ではなく、サプライチェーンの階層の問題です。

この場合に「いつまでに出してください」と繰り返しても進みません。必要なのは、部分回答を認めることと、代替手段を提示することです。

3段階それぞれの狙い

段階タイミング狙い必ず入れるもの
第1段階 初回依頼依頼を受けた当日〜翌営業日相手が着手できる状態にする背景、対象品番、必要な粒度、期限、回答できない場合の連絡先
第2段階 リマインド初回から1週間後埋もれたメールを掘り起こす、宛先を修正する初回送付日、残り日数、部分回答で構わない旨、担当者確認の依頼
第3段階 最終確認期限後回答なしという事実を確定させ、次の手に移るこれまでの経緯、社内での扱い、代替手段の提示、こちらの締切
3段階の使い分け

第3段階を「最後通牒」にしないことが要点です。取引を止めるという話にすると、相手は防御に回ります。そうではなく「回答が得られないまま進めると、こういう扱いになります」と事実だけを伝えます。多くの場合、ここで初めて返信が来ます。社内で誰かが状況を把握するためです。

書いてはいけないこと

三つあります。どれも、書いた側は仕事をした気になり、受け取った側は動かなくなります。

責める

「再三お願いしておりますが」「ご対応いただけておりません」。事実であっても、書くと相手の窓口担当が上司に相談しにくくなります。返信を遅らせる方向に働きます。経緯を書く必要があるときは、責める語を抜いて日付だけを並べます。

期限だけ書く

「9月30日までにお願いします」。相手が着手できない理由(何を書けばいいか分からない、上流から来ない)が一つも解消されていません。期限は、着手可能な状態を作ったうえで初めて意味を持ちます。

背景を書かない

「chemSHERPAをお願いします」だけのメール。相手はなぜ必要なのか分からず、優先順位を上げる理由を持てません。誰から求められていて、いつまでに何のために必要なのかを一行で書きます。一行で足ります。

全段階に共通して入れる項目

文面の言語にかかわらず、次の要素が入っているかを送信前に確認します。

  • 対象品番(型式・図番まで。「御社製品」で済ませない)
  • 自社での用途(相手が材質を思い出す手がかりになる)
  • 必要な情報の粒度(有無だけか、物質名と含有率までか)
  • どの制度・どの様式で求められているか
  • 期限と、遅れる場合に連絡してほしい旨
  • 回答できない場合の代替案があること
  • こちらの担当者名と、電話がつながる時間帯

最後の項目を入れておくと、メールでは説明しにくい事情がある相手が電話をかけてきます。これは無回答より圧倒的に良い結果です。

初回依頼を出す前の準備については取引先からchemSHERPAを求められた初日にやることにまとめてあります。

日本語の文面

第1段階:初回依頼

件名:【ご依頼】製品含有化学物質調査のお願い(品番:XXXX/回答期限 MM月DD日)

○○株式会社 ○○ご担当者様

いつもお世話になっております。株式会社○○の○○です。

弊社納入先より製品含有化学物質の情報提供を求められており、貴社よりご納入いただいている下記品番について、含有情報のご提供をお願いいたします。

対象品番:XXXX(弊社図番 YYYY) 弊社での用途:○○装置の○○部に使用 ご提供いただきたい様式:chemSHERPA-AI(データ作成支援ツール V2R1.03.0) 必要な情報:成分情報および遵法判断情報 回答期限:MM月DD日(○)

ご不明な点がある場合、また現時点でご回答が難しい場合は、その旨だけでもご返信いただけますと助かります。弊社側で代替の確認方法を検討いたします。

様式やツールの操作についてご不明な点があれば、弊社より手順をお送りいたします。お気軽にお問い合わせください。

何卒よろしくお願い申し上げます。

○○株式会社 ○○部 ○○ 電話:000-0000-0000(平日9:00〜17:00) メール:xxx@example.co.jp

第2段階:1週間後のリマインド

件名:【再送】製品含有化学物質調査のお願い(品番:XXXX/回答期限 MM月DD日)

○○株式会社 ○○ご担当者様

お世話になっております。株式会社○○の○○です。

MM月DD日にお送りした下記の件について、念のため再送いたします。行き違いでしたら申し訳ございません。

対象品番:XXXX(弊社図番 YYYY) 回答期限:MM月DD日(残り○営業日)

以下のいずれかの形でも構いませんので、現時点の状況をお知らせいただけますでしょうか。

  1. 分かる範囲だけの部分回答
  2. 回答見込み日のご連絡
  3. 貴社内でご担当される部署・ご担当者様のお名前

3について、もし化学物質情報のご担当が別部署の場合は、この依頼をお回しいただけますと幸いです。宛先を誤っておりましたら、正しいご連絡先をご教示ください。

なお、貴社のさらに上流からの回答をお待ちいただいている状況でしたら、その旨をお知らせいただければ、弊社納入先にもその前提で説明いたします。

よろしくお願いいたします。

○○株式会社 ○○部 ○○ 電話:000-0000-0000(平日9:00〜17:00)

第3段階:期限後の最終確認

件名:【最終ご確認】製品含有化学物質調査(品番:XXXX)今後の取扱いについて

○○株式会社 ○○ご担当者様

お世話になっております。株式会社○○の○○です。

下記の件について、現時点でご回答をいただけていない状況です。経緯を下記に記載いたします。

MM月DD日:初回ご依頼 MM月DD日:リマインド送付 MM月DD日:回答期限

弊社納入先への報告期限が MM月DD日 に迫っており、それまでにご回答が得られない場合、弊社では下記のいずれかの対応を取ることになります。

  1. 当該品番について「情報未取得」として納入先に報告する
  2. 弊社負担で第三者機関による分析を実施し、その結果をもって判断する
  3. 含有情報が取得できる代替部品への切り替えを設計部門と検討する

いずれも貴社との取引を前提とした対応ですが、1の場合は納入先の判断により当該部品の採用が見送られる可能性があります。

上記を避けるため、MM月DD日 までに、次のいずれかをいただけますでしょうか。

・部分的な回答(含有の有無のみでも可) ・回答見込み日のご連絡 ・貴社様式での不使用証明書(対象物質を限定した形で構いません)

ご事情がある場合はお電話でも結構です。お手数をおかけしますが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。

○○株式会社 ○○部 ○○ 電話:000-0000-0000(平日9:00〜17:00)

英語の文面

海外の仕入先に送る場合、日本語をそのまま訳すと回りくどくなります。必要な情報を先頭に置き、依頼内容を箇条書きにします。

Stage 1: Initial request

Subject: [Request] Chemical substance declaration for P/N XXXX (due MM/DD)

Dear [Name],

I am [Your name] from [Company]. We have received a chemical content survey request from our customer, and we need declaration data for the part you supply to us.

Part number: XXXX (our drawing no. YYYY) Application: used in the [component] section of our [product] Required format: chemSHERPA-AI (data entry support tool V2R1.03.0) Required content: composition information and compliance assessment information Due date: MM/DD

If you cannot meet this date, or if any part of the request is unclear, please reply with a short note. We will look for an alternative way to obtain the information.

If the chemSHERPA format is unfamiliar, we can send you a step-by-step guide, or accept your own declaration format as a first step.

Thank you for your support.

[Your name], [Department], [Company] Phone: +81-00-0000-0000 (weekdays 9:00-17:00 JST) Email: xxx@example.co.jp

Stage 2: Reminder after one week

Subject: [Reminder] Chemical substance declaration for P/N XXXX (due MM/DD)

Dear [Name],

I am following up on my message of MM/DD regarding the chemical content declaration for part XXXX. Please disregard this note if your reply has already crossed with it.

Part number: XXXX (our drawing no. YYYY) Due date: MM/DD ([n] working days remaining)

Any of the following would help us move forward:

  1. A partial answer covering only what you know today
  2. An expected date for your full reply
  3. The name of the person or department handling chemical information at your company

Regarding item 3, if this request should go to a different department, please forward it internally or let me know the correct contact.

If you are waiting for data from your own suppliers, please tell me. We will explain that situation to our customer on the same basis.

Best regards,

[Your name], [Department], [Company] Phone: +81-00-0000-0000 (weekdays 9:00-17:00 JST)

Stage 3: Final confirmation after the due date

Subject: [Final notice] Chemical declaration for P/N XXXX - how we will proceed

Dear [Name],

We have not yet received the chemical content declaration for part XXXX. For clarity, here is the record to date.

MM/DD: initial request MM/DD: reminder MM/DD: due date

Our own reporting deadline to our customer is MM/DD. If we receive nothing by then, we will have to take one of the following steps.

  1. Report the part to our customer as "information not obtained"
  2. Commission third-party analysis at our own cost and judge on that basis
  3. Ask our design team to evaluate an alternative part for which declaration data is available

All three assume that we continue doing business with you. However, under option 1 our customer may decide not to approve the part.

To avoid this, could you send us any one of the following by MM/DD?

  • A partial answer (presence or absence of the substances is enough)
  • An expected date for your reply
  • A non-use declaration in your own format, limited to the substances listed below

A phone call is also fine if that is easier. Thank you for your attention to this.

[Your name], [Department], [Company] Phone: +81-00-0000-0000 (weekdays 9:00-17:00 JST)

中国語の文面

中国の仕入先では、メールよりもチャットのほうが反応が早いことがあります。ただし記録を残す必要があるため、同じ内容をメールでも送ります。

第一阶段:首次请求

主题:【请求】产品含有化学物质调查(料号:XXXX/回复期限 MM月DD日)

○○公司 ○○负责人:

您好。我是○○公司的○○。

我司客户要求提供产品含有化学物质信息,因此需要贵司供应的下述料号的含有信息,烦请协助。

对象料号:XXXX(我司图号 YYYY) 我司用途:用于○○装置的○○部位 要求格式:chemSHERPA-AI(数据制作支持工具 V2R1.03.0) 需要的信息:成分信息及合规判断信息 回复期限:MM月DD日

如有不明之处,或目前难以回复,也请回信告知,我司将研究其他确认方式。

若贵司对该格式或工具操作不熟悉,我司可提供操作步骤说明,也可先接受贵司自有格式的声明文件。

感谢您的配合。

○○公司 ○○部 ○○ 电话:000-0000-0000(工作日 9:00-17:00) 邮箱:xxx@example.co.jp

第二阶段:一周后的提醒

主题:【再次发送】产品含有化学物质调查(料号:XXXX/回复期限 MM月DD日)

○○公司 ○○负责人:

您好。我是○○公司的○○。

关于 MM月DD日 发送的下述事项,再次发送以供确认。如已回复而信件交错,敬请谅解。

对象料号:XXXX(我司图号 YYYY) 回复期限:MM月DD日(剩余○个工作日)

以下任何一种形式均可,烦请告知目前的进展。

  1. 仅就已掌握范围的部分回复
  2. 预计可以回复的日期
  3. 贵司负责化学物质信息的部门及负责人姓名

关于第3点,如该事项由其他部门负责,烦请代为转交。若收件人有误,请告知正确的联系方式。

另外,如贵司正在等待上游供应商的回复,也请告知。我司将以此情况向客户说明。

谢谢。

○○公司 ○○部 ○○ 电话:000-0000-0000(工作日 9:00-17:00)

第三阶段:期限后的最终确认

主题:【最终确认】产品含有化学物质调查(料号:XXXX)后续处理方式

○○公司 ○○负责人:

您好。我是○○公司的○○。

关于下述事项,目前尚未收到贵司回复。现将经过列示如下。

MM月DD日:首次请求 MM月DD日:发送提醒 MM月DD日:回复期限

我司向客户报告的期限为 MM月DD日。若在此之前仍未收到回复,我司将采取下列处理之一。

  1. 就该料号向客户报告为「未取得信息」
  2. 由我司承担费用委托第三方机构进行分析,并据此判断
  3. 与设计部门研究更换为可取得含有信息的替代零件

上述三项均以继续与贵司合作为前提。但若采取第1项,客户有可能不批准采用该零件。

为避免上述情况,烦请在 MM月DD日 前提供以下任一内容。

・部分回复(仅说明有无含有即可) ・预计回复日期 ・贵司格式的不使用声明书(可限定对象物质范围)

如有特殊情况,也可电话沟通。给您添麻烦了,敬请协助。

○○公司 ○○部 ○○ 电话:000-0000-0000(工作日 9:00-17:00)

送り方の実務

文面より効く要素がいくつかあります。

  • 件名に品番と期限を入れる。相手の受信箱で検索されます。件名が「調査のお願い」だけだと、埋もれたときに掘り出せません。
  • 第2段階からはCCを増やす。相手の営業窓口だけでなく、自社の購買担当をCCに入れます。取引の文脈が乗るだけで優先順位が上がります。
  • 添付は増やさない。様式のファイルと、記入例が1枚。それ以上は読まれません。
  • 第3段階の前に一度電話する。メールだけで3回往復するより速いことがあります。電話で話した内容は、その日のうちにメールで残します。
  • 同じ相手に同じ文面を送らない。段階ごとに情報が増えていることが伝われば、相手は状況が動いていると認識します。

ツールの操作でつまずいている相手には、.shai / .shci ファイルが開けない時の完全手順のような手順ページを案内すると、そこから回答が出てくることがあります。相手が回答できない理由が技術的なものであれば、こちらが解消できる場合があります。

それでも返ってこないときの代替策

無回答が確定した時点で、次の四つを検討します。優先順位は上から順です。

1. 不使用証明書で範囲を限定する

chemSHERPA一式は無理でも、「この物質は使っていない」という限定的な証明であれば出せる相手がいます。こちらから対象物質を絞って提示するのが要点です。管理対象物質リストの全項目を投げると、また止まります。

書き方と、含めるべき項目は不使用証明書と非含有証明書の違い、そして書き方にまとめました。

2. 分析にかける

費用は自社負担になりますが、時間を買えます。1検体あたりの目安を挙げます。

1.85〜2.0万円RoHS 6物質三晃技研工業 18,500円、JTC 20,000円(税抜)
2.5〜3.8万円製品中PFOS/PFOA三晃技研工業 各25,000円、JTC 併合38,000円
19.5〜24万円SVHC全項目三晃技研工業 253物質 195,000円、JTC 254物質 240,000円

SVHC全項目の額を見ると分かるとおり、網羅的な分析は費用が跳ねます。「疑わしい一点を潰す」用途に限定してください。相場の全体は分析費用の相場(RoHS・SVHC・PFAS/2026年実勢)にあります。

3. 代替部品を検討する

設計部門に持ち込む話になります。回答が得られない部品が今後も情報を出さないのであれば、法規制が動くたびに同じ問題が起きます。単価が同等の代替があるなら、長期的にはこちらが安い。

持ち込むときは「返信が来ないので変えたい」ではなく、「この部品は今後の法規制対応で毎回止まる」という形で説明します。

4. 取引条件に織り込む

次回の見積依頼や取引基本契約の更新時に、含有化学物質情報の提供を条件として明記します。これは今回の件には間に合いませんが、次からは効きます。

ただし、条件を書いただけでは回答は来ません。書いたうえで、初回依頼の段階から様式と粒度を指定する運用がセットになって初めて機能します。

未確認

調査依頼の回収率について、業界平均を示す公表データは確認できていません。「一般に○%」という数字は、根拠を確かめずに社内資料へ書かないでください。自社の回収率は、依頼件数と回答件数を品番単位で記録すれば1か月で出ます。まずそちらを作るほうが確実です。

記録の残し方

督促は、やった記録が残っていないと意味が半減します。納入先から「なぜ情報がないのか」と問われたとき、照会の日付と回数を示せるかどうかで、話の向きが変わります。

品番ごとに、次の4列を持つ表を1枚作ります。

内容使う場面
依頼日第1段階を送った日経緯説明、第3段階の文面に貼る
督促日第2段階・第3段階を送った日同上
相手の反応無回答/部分回答/回答見込み日の連絡次にどの手を打つかの判断
最終的な扱い回答取得/不使用証明書/分析/代替品/情報未取得納入先への報告、次回依頼時の起点
督促の記録に最低限必要な列

この表があると、次に同じ物質が追加されたときに、どの仕入先が返してこないかが最初から分かります。返さない相手には第1段階から期限を長めに取る、という運用ができるようになります。

文面を自社用に直すときの注意

テンプレートをそのまま使うと、自社の実態と合わない箇所が出ます。直すべきなのは次の三つです。

  • 様式の指定。chemSHERPA-AIと書いてある箇所は、自社が使っている様式に置き換えてください。取引先の独自Excelを転送する場合は、その旨と記入例を添えます。
  • 期限の設定。二次サプライヤーへの再照会が発生する相手には、初回から3〜4週間を見ておきます。1週間で切ると、第2段階が意味を持ちません。
  • 第3段階の「1〜3」の選択肢。自社で分析費用を出せないのであれば、2を消してください。できないことを書くと、次から文面全体の重みがなくなります。

なお、督促文の3段階をPDFとWord形式でまとめた配布資料を配布資料に置いてあります。社内の共有フォルダに入れて、担当者が変わっても同じ文面が使える状態にしておくと、督促の質が人に依存しなくなります。

何回まで督促してよいものですか

回数の上限という考え方をやめて、段階で区切ってください。同じ内容を4回送るより、3段階で情報を足しながら送るほうが返信につながります。第3段階まで送って反応がない場合、それ以上のメールは状況を変えません。電話に切り替えるか、代替策(不使用証明書、分析、代替部品)に移ります。督促を続けた記録は残しておき、納入先への報告に添えてください。

相手が「上流から回答が来ない」と言っています。どうすればよいですか

その仕入先を督促しても進みません。まず、上流の何社目で止まっているのかを聞いてください。そのうえで、対象物質を絞った限定的な回答で構わないことを伝えます。全物質は無理でも、自社が本当に必要としている数物質なら出せることがあります。どうしても出ない場合は、その事実と経緯を記録したうえで、納入先に「情報未取得」として開示するのが最も安全です。黙って推定値を入れるのが最も危険です。

海外の仕入先にはどの言語で送ればよいですか

相手との既存のやり取りで使っている言語に合わせるのが基本です。判断がつかない場合は、英語の本文に現地語の要約を添える形が無難です。中国の仕入先については、メールよりもチャットのほうが反応が早いことがありますが、記録が残らないため同じ内容をメールでも送ってください。翻訳した文面を使う場合、品番と期限と物質名だけは必ず原文のまま(半角英数字)で書きます。ここが翻訳で崩れると、相手が別の部品を調べます。

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